戦後のわが国において、急拡大を見せた産業のひとつが外食産業だと言われています。財団法人食の安全・安心財団の付属機関・外食産業総合調査研究センターは、2011年における外食産業市場規模を、23兆9,156億円と推計しています。しかし、同業界の市場規模は1997年の約29兆円をピークに縮小へと転じています。一方、家庭外で調理された食品を、家庭内で食す「中食」ビジネスは、この間も成長を続け、現在もさらなる市場拡大が見込まれています。核家族化、個食化が進んだことや、高齢化社会の進展、女性の社会進出など、食を取り巻く環境の変化が「中食」需要を着実に押し上げ、「中食」は現代社会にマッチしたライフスタイルとして受け入れられ、定着しようとしているのです。私たちハマサキ・ホールディングは、創業以来、この「中食」を担うフード・デリバリーに特化したビジネスモデルを追求してまいりました。そしていま、これまでに積み上げ、培ってきたビジネスノウハウを、さらに発展させフードコートビジネス（外食産業）にも展開しています。食を通じて、お客様に笑顔をお届けしたい。創業時からの変わらぬの想いを原動力に、新たな飛躍をめざします。

私たちが推進するデリバリービジネスにおいて、何よりも重要なのは、お客様の声を正確に受けとめ、それを新しいサービスや商品展開につなげていくことだと考えています。店舗あたりのサービス提供エリアが、あらかじめ限られているデリバリービジネスでは、商圏ごとに異なるお客様のご要望や地域特性を正しく理解し、スピード感を持って対処する必要があります。そのためには、各店舗の情報をリアルタイムで収集・分析し、それらを営業戦略の立案や日々のオペレーションに直結させると同時に、店舗ごとに最適化された食材調達を実現する機動力のある情報システムと物流ネットワークの構築が不可欠でした。さらに私たちは、出店エリアにおけるナンバーワンブランドを築き上げることを目標に、出店のペースよりも営業戦略の充実、コスト競争力の強化、利益率の向上を重視してきました。こうして組み上げられたハマサキ独自の情報システムと物流ネットワークは、今後私たちが推進する複合ブランドのフランチャイズ・チェーン展開において、数多くのパートナーの成功を支える基盤となっていくものと自負しています。